老舗の裏カジノからスタートしたオレのカジノディーラー生活だが、約半年を過ぎたあたりにはこの店舗にはいなかった。
オレは裏カジノで栄えている東京都内、特に港区の裏カジノ店舗で働いていた。この港区には六本木、赤坂をはじめとした夜の繁華街の中でもVIP客の多い地域なのだ。
・タバコをガジる
オレがいた老舗の裏カジノ店舗は通常の裏カジノ店舗とは異なっており、アミューズメント色が強く、換金制度や商品への交換、お客様への飲食サービスなどが他店舗と違う。
飲食には1万円でドリンク券2枚がついており、数万円を使っていくと飲食代がすべてフリーとなるのだが、細かいお客さん、つまり、3万円以下のお客さんでは飲食代すべてがフリーにはならないシステムになっていた。
もちろん、タバコは有料で通常料金を頂くのが普通だし、ラーメンやカレーもいくらかのお金をもらっていた。
そしてこの業界で肝心なお金となる部分の換金には通常では考えられない手数料が発生していたし、商品への交換にも対価のあっていない感じで行われていた。
裏カジノで都内の店舗で働くことになってビックリすることがいくつかあった。
「バカラ」ゲームのバンカー勝利をすると5パーセントのコミッション自動的に差し引かれて配当が出されてくるのだが、オレがいた老舗の店舗では10パーセントも引かれており、それが通常だと思っていたオレには衝撃的なことだった。
たかが5パーセントではあるが、バンカーが勝利する確率は約50パーセントのゲームなので、当たりハズレも50パーセント、その当たりのうちバンカーで勝つのは50パーセント。
単純に25パーセントの確率で差額の5パーセントを積み重ねていく老舗の店舗はボッタクリもいいところだ。
こうした都内をはじめとした普通の裏カジノでは飲食、タバコはフリーが基本になっており、従業員でも同じ条件で飲食、タバコを頂けている。
が、、、これはオレの勝手な勘違いで、従業員の飲食はフリーで当然なのだが、タバコに限っては違っていた。
基本的なスタンスとしては従業員のタバコは自分で買ってもらうのだがウェイトレスと仲良くなったオレは、オレの吸っているパーラメントを持ってきてもらい毎日タダでタバコを持ち帰っていた。しかも二箱。。。
そう、、、俺たち裏カジノ従業員は毎日タバコをガジっているのだ。。。