裏カジノ従業員同士で行われていた、博打大会という名目を利用した、「ポンコツ」を目の当たりにしたペーペーディーラーのオレは、、、
この先の裏カジノ界ディーラー人生を垣間見た気がした。
騙される側にいるのか!?
騙す側に廻るのか!?
仮にこの答えが二者択一ならば、「ポンコツ」を知っている騙す側に廻った方が賢い選択と判断し、主催者側の先輩について、より深く「ポンコツ」を知っていこうと感じたし、オレ自身もこの「ポンコツ」でお金儲けをしたいと強く思っていた。
5、6名ほどの人で、博打大会を開催しても、100万円程度の上がりでは、例えぺーぺーのオレが加担しても取り分は少ないのだ。
従業員を相手に行っているポンコツには限度が限られているし、月にたった一度の開催だけでは大したお小遣いにもならない。
だがこれはオレの「ポンコツ」の始まりであって、本当の裏カジノ「ポンコツ」人生はココからがスタートになるのだ。
キャパの狭い同じ従業員相手にしている小さな「ポンコツ」ではなく、より多くのお金を目指して他店舗の裏カジノからお金を抜く事を考えていくことになる。
もちろんこの考えはディーラー歴2、3ヶ月のオレが思いつくことではなく、数年この世界で生きている、主催者側にいる先輩の知恵を借りながら、オレは実行犯として腕を磨きながら、オレ自身が動いていくのだ。
「ポンコツ」を行うためには一人だけでは難しいというか、、、無理。
数名のチームで行わなければ抜ける金額も少ないし、バレる可能性が非常に高くなり、身に危険が及ぶだろう。他店舗の知らない裏カジノで行うならば余計にリスクがかかってくる。
ターゲートとなるお客さんや、店舗側からポンコツをしてお金を取るので、この「ポンコツ」がバレるようなことになれば、裏側に待機しているヤクザ組織から追われることは避けられない。
仮に、「ポンコツ」がバレてヤクザ組織に捕まれば、体はボコボコ状態で指を切り落とされたりしながら、「ポンコツ」で抜いたお金の数倍の額を賠償することになるだろう。
楽をしながらお金を稼ぐ「ポンコツ」をしていくということは、それなりに高いリスクがあって、覚悟を持って確実に実行し、誰にもバレないという精神的にも強くなくては、実際の場面上でビビって手が震えてしまうくらいなのだ。。。