最後の裏カジノ店舗となる大使館裏カジノで勤めている頃。オレの家の売却期日も訪れている。
家にあるすべての荷物の整理と実務をこなしながら、マレーシア・ペナン島へ向かう日も決定した。
必要な荷物は海外引越業者に依頼して送る手配を済ませたが、処分するモノ、海外に持ってはいけないモノを仕分けしていく。
大きなタンスやダイニングテーブルなどは、かなりの費用かけて揃えたため捨てる事はもったいなくてできないので、嫁さんの実家の一部屋に置いておくことにした。
寒くなり始めた11月のある日に嫁さんが使っていた部屋を片付けながら、このタンス、ダイニングテーブル、電子ピアノなどの大荷物を引越業者に依頼して運び出した。
オレたちが旅立つ日は2011年12月中旬なのだが、家の売却期日は11月いっぱいとなっており、少しの間は桜木町のホテル暮らしをしながら大使館裏カジノがある赤坂まで通っていく。
オレが初めて購入した家には大型のスーツケースを4つだけ残して、残りの荷物は片付けられていくとなんだかとても虚しい気持ちにさせられる。
約8年間住んでいた部屋に家族5人で別れを告げて翌日の売却契約日を迎えた。
この売買契約が済むと、オレの口座には数千万円が残ることになり、他の株や先物、FX資産も現金化して、この全財産をもってマレーシア・ペナン島へと旅だっていく事になったのだ。
こうして身軽な状態になり裏カジノ界の引退を残すだけとなっていった。
2011年12月の上旬、赤坂にある大使館裏カジノを最後に、現役ディーラーが最後となるのだ。当然ながら店舗側には最初からキチンと説明もしているため問題なくキレイに辞める事ができる。
そしていよいよ、オレの裏カジノ店舗プロディーラー人生、最後の日がやってきた。。。