カジノカードゲームの王道にあたる『ブラックジャック』のテーブルの周りには、いつもたくさんのプレイヤーたちでにぎわっている。
約12年間に渡りプロのディーラーをやって来たオレの個人的な見解では、『ブラックジャック』はプレイヤー側で勝負するよりも、ディーラーとして行う方が楽しいから好きなのだが、現役を引退したオレには子供たちを相手にするぐらいしかできない。
誰もが親しみやすいこの『ブラックジャック』の対戦相手はプレイヤー同士の戦いではなく、プレイヤー同士が手を組みテーブルの中央にいるディーラーをやっつけて、カジノ側からお金を奪えばプレイヤーみんなが幸せになれるゲームなのだ。
ということなので、どのようにして『ブラックジャック』でディーラをやっつけるかがポイントになってくる。
『ブラックジャック』では、「21」の数字を超えないように生き残り、ディーラーと比べてどちらが「21」に近いのかを競うため、ヒットorステイをどのように考えていけばよいだろうか?
親であるディーラーの手札と子にあたる自分の手札の数字にもよるのだが、最初に見ていきたいのがディーラーのオープンしているカードで、ハイカードである場合には伏せているカードが何なのかをカードの流れを見て予想する。
流れ的に見てハイカードが予想されればヒットをして「21」に近づけていくが、ローカードの予想がつけばステイをしてディーラーがバーストするのを待つことが基本的な考え方だ。
ディーラーのオープンしているカードがローカードであれば、無理にヒットしてバーストしないように、ココはステイをしてディーラーのバーストを期待したいところだ。
このような基本スタイルで臨んでいくのだが、重要となるのはディーラーの前にカードが配られる下の席に座るプレイヤーだ。この下に座るプレイヤーが同じ考えでいればよいのだが、考え方が違いヒットするときにステイしたり、ステイするときにヒットしたりすると、カードの流れが変わってしまう。
カードを配る順番では、下の席に座るプレイヤー次はディーラーに配られるカードにあたるのだ!
このため、下の席に座るプレイヤーが、ヒットをしてカードを引くのとステイしてカードを引かないのではゲームの勝敗が変わっていくことになる!
下の席に座るプレイヤーがヒットしてカードを引いたがために、ディーラーが引き上がり「21」になってプレイヤー全員が負けてしまうことがあったり、逆に下の席に座るプレイヤーがステイをして、カードを引かないばっかりにディーラーが引き上がることも考えられる。
このように下の席に座るプレイヤーのカードは次の順番にあたるディーラーのカードと直結しているため、どのテーブルでも下の席に座るプレイヤーの考えで状況は変わっていくことになるのだ。
『ブラックジャック』をよく知っている人がこの席に座れば、プレイヤーたちを勝ちに引き込んでくれるのだが、経験のないビギナーがこの席に座ると周りのプレイヤーから白い目で見られてしまうこともあるため、自分の力量に合わせて座る位置をきめ、上手なプレイヤーが下に座っているテーブルでゲームをすることが望ましいだろう。